青年本部長 岡野 孝行
長かった猛暑の夏が終り、朝晩の涼しい空気が心地よい季節になりました。秋本番へと向かう清々しいこの季節、心身共にリフレッシュし、日々清らかな気持ちで過ごさせていただきましょう。
「最近、‘怖い間取り’っていう映画が人気を集めているらしいよ」
「知ってる、知ってる。自殺とか事件で人が亡くなった、いわゆる事故物件のマンションに住んだ人が怖い目に遭(あ)う映画でしょ。でも、そんなこと言ったら、人が亡くなった家という意味では、ほとんどの家が事故物件になっちゃうよね。特に病院なんかは」
最近話題の映画について、妻と交わした何気ない会話です。
そんな夫婦の何気ない会話の翌日9月6日、東京ブロックの青年講座にて、出講の田中本部員の講話にて土地供養のお勉強を頂きました。
地域に住まわせていただいている皆様の幸せを祈念して氏神様での土地供養を、御修業にてご先祖様より示され、様々な葛藤がある中で、お示しの通り愚直(ぐちょく)に実践されたというお話でした。
「土地は万霊の墓場である」
これは、その一連の体験の中で、土地供養について支部長よりいただいた、金剛さまのご指導として紹介されたお言葉とのことです。
私はこの言葉を聞き、今まで実家、支部、行事等で行っていた土地供養について、自分なりにその意義を理解し、させていただいているつもりでしたが、理解が及んでいなかったことを、反省することとなりました。
私達人間は、命を終えると土の中に埋葬され年月をかけてやがて土に帰ります。大自然を見ても同じように動物や昆虫は、土の上でその命を終え、土に戻ります。植物も土の中から芽を出し、その場所で枯れて土に戻ります。こう考えると、ほとんどすべての命は、役目を終えると大地にその体をお返しします。冒頭の会話に沿って言うなら、私たちが生きている大地が巨大な事故物件、といったところでしょうか。
金剛さまの御指導に、次のようなお言葉があります。
我が国土は祖先の霊上であり、我らをこの国に産みなせる母と申せる最尊の霊が、この霊場に、この国土に、代々連綿(れんめん)として宿り給(たま)い、飽く迄(あくまで)祖国を護れと教え給う如く、絶えず霊感に培われた崇高さは、熱烈極まれる愛国精神の迸理(ほとばしり)であります。【出典:ご聖訓第7巻115頁】
‘命が生まれ、土に帰る’この営みはこの地球上に命が誕生して以来、大自然の法則として途絶えることなく続いてきたことであり、今、私たちもそのつながりの中にあり、未来に繋ぐ使命を帯びている。土地供養はこのことをしっかりと認識した上で、それぞれの供養の目的に沿った心でさせていただくことが大切なのだと、今回改めて学ばせていただく機会をいただきました。これからは、新たな心で、真心からの土地供養をさせていただきたいと誓いを新たにする出来事でした。田中本部員ありがとうございました。
今月10日(土)、11日(日)は、御霊地にて第177回秋季大祭が行われます。今回は人数制限の中での大祭となりますが、YouTubeにて動画配信が行われ、時を同じくして参加することが出来ます。それぞれふさわしい形で参加をさせていただければと思います。また、お山でのご奉仕にお使いいただく、東京・北関東ブロックの青年部員の皆様は、全国よりお越しいただく会員の皆様の為に、元気に明るく笑顔でお使いいただきましょう。
コロナ禍の大祭でありますが、お互い様与えられた環境の中で、万物万霊の感謝の真を捧げる大祭と致しましょう。


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