「父に寄り添う母の姿より学んだこと」

青年本部長 岡野 孝行

 夏から秋へと季節が切り替わる9月を迎え、大自然が奏でるBGMも、炎天下のセミの大合唱から、秋の虫たちの涼(すず)やかな音色へと、すっかりバトンタッチされました。まだしばらくは残暑も続くことと思われますが、日に日に秋めくこの季節、気候の変化にしっかりと体調を合わせ、秋の夜長をゆったりと心穏やかに、過ごさせていただきましょう。

 さて、お盆を数日後に控えた先月のある日のことですが、母と姉と共に、父親のお墓に参り、掃除をさせていただく機会がありました。水、天茶をお給仕するコップや、お花を供える花瓶をきれいに洗い、線香皿の灰を払い、最後に墓石を濡れタオルで丁寧に拭かせていただきました。

 お恥ずかしい話、父の墓を濡れタオルで綺麗に拭くという行為は、今まで母と姉が担ってくれていて、今回が初めての機会だったのですが、父の墓石を拭きながら、過去のある記憶がよみがえってきました。

 それは、亡くなった父が癌で闘病中に、毎日のように父の病室を訪れ、お風呂に入れない父の体を濡れタオルで拭いていた母親の姿でした。それだけではなく、母は病院に行くたびに、父の体を拭いたり、痒い所を掻いてあげたり、手や足を揉んであげたり、苦しい時には共に励まし合ったりと、闘病生活を送る父を、心身共に献身的に支えていました。

 そして、父が霊界入りした今も、日々のご供養はもちろんのこと、お墓へ頻繁に通い、水や天茶、お花をお供えし、父のお墓に向かい拝むその姿を改めて思い起こし、当時と変わらず父に寄り添う母の心を、感じる機会となりました。そのような心で迎えたお盆では、兄弟が実家に集まり父をお迎えし、賑やかに楽しい時を過ごすことができました。きっと父も家族が集い仲良く過ごす姿を近くで見守ってくれていたと思います。

 金剛さまが御遷化(ごせんげ)前におっしゃった言葉に「霊魂は不滅だ。わしは死にはしない。皆の前から姿を消すだけだよ」とあります。

 このお言葉通り、父をはじめとするご先祖さまは、目には見えなくても、常に私たち子孫を近くで見守って下さっていることを忘れずに、ご供養や御修業を通じての心の交流はもちろんのこと、感謝の気持ちを忘れずに、これからも日々精進をしていきたいと、母の姿より心に誓った、今年の夏の出来事でした。

 お彼岸を迎える今月は、常に近くでご加護いただいているご先祖様へ、日々のご供養やお墓参りなど、寄り添う心をもって、共々に感謝の気持ちをしっかりとお伝えさせていただければと思います。ご先祖さまは常に私たちの近くにいて、ご加護お導き下さるはずです。