青年の主張

平成30年4月度 北関東ブロック青年講座にて

川口中央支部

田中 さなえ

 私は埼玉教区川口中央支部で現在副班長のお役目をいただいております。祖父母が解脱にご縁をいただき私は解脱三世です。物心がつく頃から朝起き、夜に眠る前には神棚に手を合わせ日中は隣の部屋から般若心経が聞こえてくる、夏には三聖地巡拝錬成に参加させていただく環境で育ちました。

 本日は私の仕事で学ばせていただいたお話しを致します。

 私は現在コーヒーの販売を媒体とするスターバックスコーヒーでお仕事をさせていただいてます。学生アルバイトとして4年間勤務し一昨年の秋に内部試験に合格し昨年度よりアシスタントストアマネージャー言わば副店長として勤務させていただいてます。

昨年度の夏の辞令で新店舗のオープニングを任されました。新店舗がオープンするまでは異動前のお店で勤務し、その傍らで新店舗の従業員の採用面接と育成、販売予測計画書の作成など目まぐるしい毎日を過ごしていました。開店してから現在に至るまでは予測を大きく上回るお客様たちに来店していただき、開店前よりも更に忙しさを感じながらお仕事をさせていただきました。毎月の休みも希望通りにいただくことができず、他店舗からマネージャーが来ていただけるとわかった日がお休みになるのでいつ休みになるのか把握できない月が続きました。

 ある日、スタッフがミスをしクレーム対応を行いました。ドリンクを作り間違えてしまい作り直しに時間がかかり提供まで待たされた。と内容はよく起こる案件と言えば起こるクレームでした。ただお客様がどうしても納得されず、一週間近く連絡を取り交渉をしたクレームでした。その時に副班長のお役目として青年会の連絡を回し忘れてしまい周りの方にご迷惑をかけてしまいました。何度も対応し、慣れてるクレームでも毎度緊張して震える時がありますし、怒る人とお話しするのはとても怖いです。心ない言葉で悲しい気持ちにもなります。

 どんなに忙しくてもどんな悲しい気持ちになっても神棚に手を合わせ般若心経を繰り返し心を落ち着かせてくれる解脱が私の支えでした。そんな解脱でも迷惑をかけてしまって、お役目が少し負担に思ってる自分が嫌になりました。悩むのは仕事だけがいい、解脱の事で悩みたくないと思うようになりました。

 心の狭い自分に恥ずかしい気持ちもありましたが、ありのままを支部長先生に相談しました。先生は「どんな些細な事でもありがたく頂戴する人が大きな人になるんだよ」とおっしゃいました。いろんな考えや感情でいっぱいいっぱいだった分、すごくシンプルでよく考えたら当たり前の言葉に驚き、トントンと心の中を整理整頓してもらった気持ちになりました。

 年明けに新しい仕事の担当を任されました。中学生の職業体験学習の担当です。お店の状態で職業体験を受け入れるのは厳しかったのですが地域の方との交流が初めてで、今後のお店との関係を考えると少し厳しくても取り組みたい案件でした。私は先生の「どんな些細な事でもありがたく頂戴する」の言葉があの日から忘れられなく「やらなきゃ」よりも「させていただく」という気持ちで臨みました。3日間の職業体験では彼らや触れ合うお客様にとって価値のある時間、経験であるようにと体力が許す限り残業し取り組ませていただきました。初めての接客に慣れず不器用ながら一生懸命に挨拶をする学生の姿を見たお客様から「頑張ってね」「懐かしいなぁ」と温かい言葉をいただき、同時に彼らにも自分の言葉や行動で誰かを笑顔にする事ができるんだ、という事を知りとても楽しそうでした。

 職業体験を終えた翌週に体験に来た学生のお母様からお手紙をいただきました。息子さんが家でご家族に話した職業体験の話しと「数年後、社会に出る息子にとって御社でお世話になった3日間はかけがえのない体験になったと思います。」との言葉をいただきました。職業体験の学生からお礼の手紙は受け取ることはよくありますが、親御さんから手紙をいただく事は聞いたことありませんでした。私はその言葉に胸が熱くなり、一緒に取り組んだ従業員達も暖かい気持ちになりました。同時に自分の向き合った想いや時間が職業体験の学生、お母様にまで届いたのだと思い感動しました。手紙を読んで嬉しい気持ちの時にふと、成人になった時にいただいた「御遺訓集」の「キリストは愛を中心に説いたが、解脱は恩を中心に説く」という文を思い出しました。当時はへぇーと思っただけでしたがこの体験をを通し今なら当時よりもこの言葉の意味がわかるような気がします。「やらなきゃ」と思って取り組んでいたらお母様の言葉にこんなに感動し暖かい気持ちになっていたでしょうか。改めて解脱の心、勉強をいただいたと思いました。

 まだまだ勉強不足で至らないところだらけですが青年部活動、仕事を通して感謝の心を忘れずに日々精進して参りたいと思います。本日はご静聴ありがとうございました。