青年の主張

平成30年5月度 北関東ブロック青年講座にて

群馬教区・群馬川原湯支部 干川 菖

  皆さんこんにちは!

 この度、青年の主張のお役目をいただきました。不慣れなため、聞きづらい部分もあると思いますが、精いっぱい務めさせていただきますので、よろしくお願いします。


 私は現在、東京福祉大学の3年生で、社会福祉士を目指して日々勉学に勤しんでいます。その傍ら、おそば屋さん、家庭教師を2件、子ども食堂の計4つのアルバイトを掛け持ちし、充実した毎日を送っています。 今日は、私が家庭教師のアルバイトを通して体験し、学ばせていただいた事をお話しさせていただきます。


 私がこのバイトにご縁をいただいたのは昨年の8月でした。

 家庭教師の仲介先より、「引き継ぎをしてもらえないか。」とお声がけをいただきました。当時、水泳のインストラクターのアルバイトを辞め、時間に余裕もあり、少しでも稼ぎたかったわたしは、二つ返事で、受けさせていただきました。

 数日後、水戸の本社まで行き、指導を受けるとともに生徒の個人カルテをいただきました。それを見て私は愕然としました。私の受け持つ子は中学3年生の女の子で、五教科合計100点に満たないほど、勉強が苦手な子でした。加えて、1年生の夏から、不登校気味になり、当時はほとんど学校に行けない状態でした。不安はありましたが、私にも不登校気味になった時期があったため、何か力になれるのではと受けさせていただくことにしました。

 初回レッスンの印象は、とても静かな子で、本人よりもお母さんの方が、受験に対して焦っているように感じました。まずは、信頼関係を作ることが大事だと思い、1時間半のレッスンですが、2時間、時間をもらい、30分の休憩時間を設けさせていただきました。その休憩時間を使い、彼女のことを知ろうと思いました。しかし、なかなか上手くいかず、全く喋ってもらえない日々が続きました。加えて、気分が乗らないとレッスンをキャンセルすることも多々ありました。それでも、声をかけ続け、家庭教師にいけない日は電話をかけて少しでも彼女とのコミュニケーションを取るように心がけました。

 青年講座で色んな先輩方のお話から学んだことを活かしながら、懸命に彼女に向き合い、彼女のために何が出来るのか考えました。そこで、あるレッスンの日に、私は自分の過去を彼女に打ち明けることにしました。すると、ポツリポツリと、気持ちを話してくれるようになりました。友達がいじめられてて学校に行きたくない。学校の先生の授業が分かりづらい。学校に居場所がない。でも、受験のためには学校に行かなければいけない。主にはこのような内容でした。

 そこで私は、「無理に行かなくてもいいんだよ。義務教育の義務は親に課されてるもので、子どもが行く義務じゃないんだよ。だから、もし辛いのなら行かなくてもいいんだよ」

「でも、出席日数を気にするのなら、遅刻しないで学校に行って、早退しておいで」と伝えました。これは、ずるい考え方かもしれませんが、彼女にはこの言葉しかないと思いました。

 彼女の周りは学校は行かなくてはいけない。行かないのは悪いことと考える人が多かったようで、引きずってでも連れていかれたそうです。ここまで追い詰められた彼女に学校に行けなんて、私には言えませんでした。それから、私は自分がしてもらって嬉しかったこと、かけてもらって嬉しかった言葉を掛け続けました。そして、父の友人の中学校の先生と連絡を取り、高校受験について教えていただき、できる限りの情報を集め、彼女に伝えました。

 それからしばらく経ったあるレッスンの日、彼女のお母さんから嬉しい報告をいただきました。

 「今日は、学校に自分で行けたんです。」

 それからは徐々に行ける日が増え、ついには1週間通うことができるようになりました。お母さんの焦りも解消され始め、彼女も積極的に課題をこなすようになりました。しかし、テストに対しての苦手意識が強く、ほとんどテストを受けられないまま受験を迎えました。ほんとに不安でしたが、本人の努力と家族の支えにより、無事に合格し、今では高校生活を謳歌しています。受験後も、先生にお願いしたいと言っていただきましたが、いつまでも私が支え続ける訳には行きません。また、私も自分の勉強があるため5月までということになりました。


 私はこの体験を通して、2つのことを学びました。

 1つ目は正しい態度で正しい行いをすれば、おのずと結果はついてくるということです。一生懸命、彼女のために悩み、努力するという気持ちと、させていただく。という気持ちのふたつがあったからこそ、今の結果があると思います。

 2つ目は自分が多くの人に支えられていることを学ばせていただきました。初めてのことで、右も左も分からない私は、母や、父の友人の学校の先生、大学の教授などにたくさん相談させていただきました。そして、人に恵まれていたのだと強く感じました。

 加えて、 自分がしてもらって嬉しかったことをしてあげられたことが、何よりも嬉しかったです。これが、奉仕ってことなのかなと、思いました。

 この体験を通して学んだことを忘れずに、今までに出会った人、支えてくれる人々に感謝しながら、残りの大学生活も楽しみつつ目標である社会福祉士国家試験合格を目指して努力していこうと思います。

 ご清聴ありがとうございました。