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青年の主張

令和3年3月度 関西ブロック青年講座にて     

大阪教区・大阪南支部

田中瑛介

 私は今、22歳で大学4回生です。

 私は中学校1年生の頃からラグビーを始め、今年の冬引退まで10年間ラグビーをしてきました。今日はラグビーを10年間やってきて学べたこと、そして、産まれた時から当たり前にあった解脱への考え方を話させていただきます。


 まず私がラグビーを通じて学んだことは、友だちの大切さ、感謝することの大切さです。「友だちが大切なんて、そんなん当たり前や」って今皆さんは頭の中で思ったことでしょう。まさにその通りで、私も当たり前だと思っています。でも、ラグビーを通じてだからこそ、その当たり前を強く感じることができました。

 ラグビーというスポーツは体と体を激しくぶつけ合うスポーツで、試合の直後から3日間ぐらいは体の色んなところが痛い、そんな競技です。

 なぜこんなスポーツを10年間も続けられたのかと考えると、仲間の為、チームの為に体を張り続けるスポーツだからこそ、一つ一つのプレーでチームメイトと喜び合う瞬間、試合に勝った時の嬉しさ、負けた時の悔しさ、どれを取っても他のスポーツの何倍もの喜怒哀楽を味わえると僕は思っています。

 こんなスポーツをしている仲間だからこそ、高校、大学のラグビー部の友だちとは、とても仲が良く、一緒にいるといつもめっちゃ楽しいです。もうすぐ社会人になってみんな離ればなれになる寂しい気持ちが、より一層友だちの大切さを感じさせてくれます。

 次に、感謝することの大切さです。

高校のラグビー部の監督が「何事にも背景がある。だから感謝しなあかん。」と良く仰っていました。僕はこの言葉がとても印象的で、大学生になった今でも心に留めています。

 例を挙げると、僕の母方のおじいちゃん、おばあちゃんはお百姓です。小さい頃からおじいちゃんおばあちゃんが作ってくれたお米を食べるのが当たり前でした。

 去年、何度か手伝いに行きましたが、僕が小さい頃から当たり前に食べていたお米は、田おこしと言って土を掘り起こして、田植えをして、稲刈りをして、機械で殻とお米に分けて、そこから精米して、と作業工程だけでもこれだけ大変なのに、暑い日も寒い日も雨の日も腐らないように、虫、鳥に荒らされないように気を遣わないといけなかったと思います。お米ひとつを取ってもこれだけの背景があり、毎日お米を食べられるのが当たり前になっていたけど、当たり前な事ではなく感謝するべきことなんだと改めて感じました。

 この考え方はとても大切だと思っていて、生意気ですが、皆さんも頭の片隅にでも置いといていただくと感謝する機会が増えると思います。


 私は今、話させていただいたようにラグビーを通して様々な経験をしてきましたが、今回は解脱での青年の主張ということで解脱でも何か成長できたことはあるかと考えましたが、正直に言うとあまり思いつかず悩みました。

 しかし、今までの人生を振り返って、中学校の先生やラグビー部の監督、コーチの方達から、僕は人を惹きつける性格や温かい心を持っていると言っていただけることがありました。そう言っていただけるのは解脱のお蔭だなと感じました。

 こう考えるのには、理由があって、丁度1年程前に青年研修に行かせていただきました。ホントに最初は行くのが嫌で嫌で仕方なかったです。前泊したのですが、着いてからもすぐ帰りたかったです。

そして4泊5日の青年研修が終わりました。結果めっちゃ楽しかったです。

なんなら3ヶ月に1回ぐらい青年研修やりたい!と思える程、みんなと居るのが楽しかったです。人見知りの僕があんなにも打ち解けられたのは、出講してくださった先生方含め参加していた人全員が優しくて、もっと話したいと思える人たちしか居ませんでした。

 僕が今まで人を惹きつける、温かい心を持っていると言っていただけることがあったのは、このような人たちしか居ない解脱という環境が生まれた時から当たり前だったからだと気付けました。

 ここに私は解脱をやる意味を感じました。毎日お仏壇に向かってあいさつをする事、般若心経を詠むこと、お浄めをすることなども大切だが、これをすることで思いやりのある人間になり、人に優しくできたり、感謝の気持ちが持てたり人として大切なものを得られるのだと思いました。その証拠として解脱の方で「何やこの人」と思う人と僕は出会ったことがありません。

 ラグビーで友だちの大切さ、感謝する事の大切さに気付けたのも解脱という環境に産まれたからこそだと感じています。

 解脱がなかったら結婚出来ていなかったであろう、抜けてて、マイペースな父。物を捨てられない、父に対して当たりのキツい母。何で結婚したの?と思うぐらいケンカばかりするけど、小さい時からオトンはオカンしか合わへんし、オカンもオトンの優しさがあるから、今も何とか一緒に居られるんだなと思います。これも解脱があってこそのご縁で、そのお蔭で僕も産まれてこられたので感謝しています。

 なので、これから社会人になって忙しくなっても解脱とは疎遠にならず、続けていきたいと考えています。

 長くなりましたが、以上で青年の主張を終わらせていただきます。

 ご静聴ありがとうございました!


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