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お互いを認め、チャレンジし、新たな価値の創造を ~まさる先生からの学び~

岡野 孝行 青年本部長

 令和元年5月を迎えました。待望のGW真っただ中、仕事も学業も一休みしてリラックスされている人も多いのではないかと思います。どうかこの記念すべき御世代わりのGWを、事故無く、安心安全に楽しくお過ごしいただければと思います。

 さて、話は変わりますが、先日外部団体の会議に出席した際、ある先生の講演を聞かせていただきました。その方は、荒井優(あらいまさる)さんと仰(おっしゃ)り、「本気で挑戦する人の母校」を掲げ、札幌新陽(しんよう)高校の校長先生をされている方です。

 ジーンズにパーカーといった、ラフな格好で、ご自身のことを ‘まさるさん’と呼んでくださいと仰るなど、非常にフランクなスタイルで講演をされた姿は、今でも強く印象に残っています。

 まさる先生は、早稲田大学政治経済学部を卒業後、リクルート社、ソフトバンク社(社長室)を経て現在の職に就かれたそうです。その傍(かたわ)ら、東日本大震災後にソフトバンク社長の孫正義氏や王貞治氏、SMAPを発起人として設立された公益財団法人東日本大震災復興支援財団専務理事として被災地の支援活動に従事されるなど、現在でも、さまざまな公職(こうしょく)につかれるなど、多方面でご活躍されています。

 当日のご講演では、祖父が作り、国会議員の父親が理事長を務(つと)め、札幌でも決して成績の良くなかった(中学校の先生からは‘最後の砦(とりで)’と言われていた)学校の校長を、ご自身が務めることになった成り行きと、定員の半数しか応募がなかった高校が、今では定員以上の応募を集めるまでになった、ご自身のチャレンジについて約2時間にわたりお話し下さいました。

 その中で、私が強く印象に残ったことを3つ紹介させていただきます。

一つ目「多様性(たようせい)を認める。」

 多種多様な性格・特徴の生徒たちとの関わりの中で、一人ひとりの違いを認め、理解することの大切さに気付き、心を砕(くだ)かれたのだそうです。

 私達は、日々の生活を、人それぞれさまざまな環境で送る上で、たくさんの人たちと出会い関わりを持ちながら、生きています。金剛さまも仰っていることですが、自分以外のことは、決して自分の思い通りにはいきません。思い通りにならないことを、人のせいにしたり、責めたりして、あわよくば強引に思い通りにしようとするのではなく、お互いの長所短所、特性を認め、受け入れ合い、欠点を補い合いながらともに進んでいくことで、道が拓(ひら)ける。ということを教わった気がします。

 二つ目「comfort zone(自分にとって心地良い範囲)を超えるチャレンジを、リーダーが常に行う。実行は失敗がともなうが、その失敗を認めることが大事である。」

 まったく新しい環境に飛び込み、抵抗勢力(ていこうせいりょく)もある中、ひたすら生徒の事を思い、ご自身に鞭(むち)を打ち一心にチャレンジを続けてこられた中で、感じ取られたことだそうです。

 現状を良しとせず、常により良い状況に向けて、反省と実行を繰り返し、失敗を悲観(ひかん)するのではなく未来の成功へのヒントと取れる前向きな姿勢を持つことが、重要なのだと理解します。

 三つ目「学ぶものが、教えるものを超えるのが、これからの学校の意義」

 これは、今までの詰め込み型の画一的(かくいつてき)な教育ではなく、大人が子供を信じて、可能性に蓋(ふた)をするのではなく、自由な環境、自由な発想で未来を担う子供たちに羽ばたいてもらうための、教育の場を提供していきたいという思いが詰まった言葉だと捉えました。

 解脱の教えを学び、そしてこれから新時代を生き、更に教えを伝えていく私たちにとっても、非常に大きな意義のある言葉だと思いました。昨年、解脱会は立教90年を迎えましたが、金剛さまのお遺しくださったみ教えを、その時代、その時の環境にあった方法で伝え、常に新たな学びや体験を財産として蓄積(ちくせき)し新たな価値を生みだし、より多くの人を幸せな人生に導いていくことが、今を生きる私たちができる、金剛さまや先人の方々への恩返しだと思います。

 まさる先生からの学びを通して、私が受け取らせていただいた内容を伝えさせていただきましたが、皆さんはどのように、受け取られたでしょうか?

 新たに迎えた令和の御代(みよ)を、「お互いを認め合うことを大切に、チャレンジを絶(た)やさず、新たな価値の創造を目指し」共に進んで参りましょう!

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