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青年の主張

令和2年10月度 関西ブロック青年講座にて

兵庫教区・姫路今宿支部

大坪 智司

「娘が来た事で変わった事」


 10月で娘が我が家に来てちょうど一年になります。

 娘は今年で4歳になりました。私との血縁関係は全くなく養育だけを目的とし里親として日々生活を送っています。

 なぜ里親になる事を選んだかというと、実子が出来なかったというのが一番の理由です。

人工授精・体外授精等と色々な不妊治療を行って来ましたが、子宝に巡り合う事はありませんでした。

 ですが、御五法修業を行うと必ず子宝は恵まれるという。お知らせはありました。その都度、次の治療の時には子どもは授かると思っていました。

 現実は厳しくなかなか出来ません。何度か治療を続ける内に、子宝に恵まれたいという自分の想いが強過ぎて御五法修業の時に現れているのではないか、と思うようになりました。なかなか授かる事が出来ず妻の精神的に滅入ってきた所もあって不妊治療を続ける事を諦めました。

 夫婦二人で過ごしていくのもいいのではないか?という事もありましたが、私自身が諦めきれず、授かる事は出来ないが、子どもを育てる事は出来ると思い、里親の事を妻と話をし、妻も里親の事を考えていた所もあって話は進みました。


 里親になるには勉強や実習が必要です。新聞にのっていた里親募集に応募する事もありましたが、なかなか縁はありませんでした。里親の登録をしてから3年が過ぎ、家の近くにある乳児院へボランティアに行く事にしました。

 なかなか縁がない事で、待っている時間がとてもしんどくなってきていた所、少しでも子供と接する時間を作りたかった所もあってボランティアに行きました。何度か通っていくうちに児童相談所から娘の里親にどうですか、という話が舞い込んできて、二つ返事で受けました。

 その翌月に御五法修業を行いました。その時にお示しいただいたのは祖父でしたが、祖父は娘の祖母から娘をしっかり育てて下さいというお知らせをいただきました。倉田先生から、本当なら身内で育てたかったのでしょうね。霊界では娘が大坪家に行く事が決まっている様ですね、とご指導をいただきました。私自身はまだ、娘が我が家に来る事が決まってもなかったのでその時は半信半疑でした。

 後、こんなお示しもありました。生まれてきたことを後悔させないように幸せに育てて下さい。今では、私の指針になっている言葉です。


 娘と初めて会った時の表情は緊張で固まっていました。その表情からどんな気持ちであるのか、なかなか読み取る事が難しかったです。私なりにスキンシップを図ろうとしましたが、乳児院では男性の職員が少ないこともあるのか、距離がとてもありました。我が家に来てからもその距離はなかなか縮まらず、私と2人になりそうな時になるとすぐにママ・ママといって妻を探す事もしょっちゅうでした。

 我が家に来てから1ヶ月位から、娘と2人で出掛ける時間を作りました。その時は近くの公園で過ごしましたが、それがきっかけとなり少しずつ距離が近づきました。

 今回のコロナで仕事が減るという悲しい面もありますが、その分、娘と関わる時間が持てる様になり今では、パパ大好きと言われる様になりました。


 念願の子供を育てる機会をいただきましたが、われわれ夫婦にとっては子育て経験が全く無いので手探り状態です。娘のする事に対してどうしたらいいのか、といつも夫婦二人で話し合っています。その様な状態ですが、子供を育てる事で私自身も育ててもらっているんだなと強く感じています。

 「子供出来て分かる親の恩」という言葉があります。うちの親はこんな思いをしながら私を育ててくれたんだなとつくづく感じて、親に感謝の気持ちでいっぱいです。今まで育ててくれた親に対しての感謝の気持ちを忘れずに娘と一緒に成長していきます。

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